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138 三回目の島女子会 Life on an island experience

こんにちは!答志島のいがちゃんこと五十嵐ちひろです。10月26日、27日に、島暮らしを体験するイベント「島女子会in答志島」を開催しました。今回で3回目となるこのイベントは、いままでの集大成という感じで、プログラムの内容もスケジュールのタイトさもとてもいい感じに仕上がっていました。

島女子会とは

島女子会を知らない方のために説明すると、いわゆる移住体験ツアーです。ただ、移住を真剣に考えている人だけでなくて、ちょっと島の暮らしが気になる、とか島に住んでいる人と話してみたいよ、くらいのライトな層も歓迎しているイベントです。イベントのメインは、都市から島を訪れる女性と島に暮らす女性の交流です。

 

女性限定なので、婚活みたいな緊張感は無いし、やっぱり女性って話が弾むとどんどん打ち解けて仲良くなるもの。イベント中に島の女性と仲良くなって、答志島のことが好きになった人が、また友だちを連れて遊びに来てくれたり、島の話を周囲の人に話してくれたりしたら、答志島を中心にした輪がどんどん広がっていくはず。もしかしたらその中に移住したいと思う人が出てくるかも知れないし、そうでなくても答志島に愛着を持ってくれる人が増えていれば、それだけでもとってもいいことなんじゃないかと思います。

 

これまでの島女子会 ⇒ 2017年の島女子会 2018年の出張島女子会in大阪

 

そんな思いから始めたこの島女子会、今回は大阪と兵庫から、20代、40代、50代の5名の女性が参加してくれました。先月大阪で開催した「出張島女子会in大阪」に参加してくれた方や、昨年からのリピーターの方も参加申し込みをしてくれて、3年続けているとやっぱりファンができるんだな、と感じます。

島女子会スタート!

鳥羽マリンターミナルに集合の後、船に乗って答志島の和具港へ向かいます。島に着いてすぐに和具大間へ向かいました。この浜には、わたしが移住前に来て一目で好きになった景色があります。

和具大間の景色(海)
美しい大間の浜

そこで島の女性たちと合流し、自己紹介をしました。海を眺めながらお昼ごはんを食べ始めたのですが、すぐにトンビに目をつけられて、しかもどんどん近づいて来るので移動することに・・・。トンビとかサルとかって上手に弱い生き物を狙ってくるので、女性ばかりのグループには勝ち目無し。被害にあう前にコミュニティーセンターの九鬼の館に移動しました。

石段でお弁当を広げる女性たち
和具大間で昼食のはずが、この後すぐに移動・・・

九鬼の館では早速おしゃべりが始まります。答志島のことを知ってもらうイベントとは言っても、やっぱりお互いにどんな人か、ってわかっていた方がいいし、どんな仕事をしているとか、結婚する前にどこに住んでいたとか、そんな話をしながらかねきんの美味しいお弁当を食べました。さわらの照り焼きとか、エビの入ったかき揚げなんかが入っていて、しっかり島の食材をPRしてくれるので、かねきんのお弁当最高です。

かねきんのお弁当
かき揚げには干しエビではなく、ぷりぷりのエビが入っています

和具の散策

食後に少し和具町内を散歩しました。答志島は観光するとなるとどうしても答志地区に偏りがちですが、和具にも九鬼嘉隆の史跡があります。お弁当を食べた九鬼の館も元々は洞泉庵というお寺のあった場所で、まさに九鬼嘉隆が自害したその場所です。少し山の方へ歩くと胴塚があるのでそこも案内します。首塚はちょっとした山登りになってしまうので今回はパスでしたが。

干物の干し台見る参加者
干物にも興味津々の参加者さんたち

もちろん、細い路地をぬけてかねきんにもおじゃましました。参加者の方に「すごい、食材だけじゃなくて色々売っているんですね」と言われて、まさにして欲しかった反応に心の中でガッツポーズ。スーパーの無い島の商店は小さいけれど、1店舗1店舗がスーパーみたいに、野菜もお菓子も文房具も野菜のタネも売るんです。

 

再び和具大間へもどり、シーグラスや貝殻を拾います。シーグラスは海に落ちているガラスのかけらが波にもまれて角がとれたものなんだけど、知らない人も結構いるんですよね。見つけるコツを伝えると、みんな黙々と拾っていました。本当、お天気が良くてよかったー。

アクセサリー作り

その後九鬼の館へ戻り、先ほど拾ったシーグラスを使ってアクセサリー作りをしました。ネックレスや、イヤリングなど、各々好みの形に作って、みなさん満足されていました。材料はたくさん集まっていますから、「家に帰ってからまた作るわ」と言う人もいました。

アクセサリー作り
真剣に手を動かします

ホームパーティー風交流会

さて、参加者と島の女性との交流がメインの島女子会in答志島は、この日の夜が本番!おいしい食事を目の前に話に花が咲きます。この夜の会場は「海女の店 いりど」です。島の海産物をふんだんに使ったおつまみがおいしいお店です。オードブルのお皿には、さざえにふくだめ、干物やエビマヨなどが並び、更にさわらのタタキ、南蛮漬け、そして牡蠣ご飯など、とにかくどれもおいしい!煮つけたふくだめは「職人の味!」と言う参加者の方もいました。

ご飯のおいしさもさることながら、話が盛り上がり、予定していた解散時間には終わらないほど。島の女性たちが答志島での生活の話をすると、色々な質問が飛び出します。例えば子育ての話や、島の中ではスタンダードな夫の親との同居生活、子育てに漁業にと忙しいお母さんの生活リズムについてなど。わたしはこんなときによくなんで答志島に移住したのか、と聞かれるので、そんな話をしたりしました。

答志の散策

次の日のプログラムは答志地区で行いました。最初に答志の町の中を歩きます。参加者の女性たちが気になったのは井戸と家の外の水道。答志島は水道が通るのが遅かったので、井戸がまだたくさんあるんです。中にはまだ現役のものもあります。それから、外に流しがあるのは、魚をさばいたり野菜を洗ったりするのに便利なため。魚の処理は家の中でやると、ウロコが飛んだり、匂いがついたりで厄介ですが、家の外でやればそんな心配はありません。かつてはそれこそ、井戸でやっていたことを今は外の流しでやっているんですね。なので、外の流しの所にはたいていまな板が置いてあるんです。

町内散策の様子
「じんじの舞台」で神祭について説明

島の生活や行事がわかるような場所をいくつかまわって、遭遇した人たちに話を聞いたりしながら、スタート地点の海女小屋に戻りました。

ピザパーティー

島女子会in答志島、今年の最後のプログラムは、海女小屋でお昼ご飯のピザ作りです。わたしは以前から島でピザパーティーがしたかったので、この案を出したのですが、一緒にイベントを計画した仲間たちが話に乗ってくれて、夢が叶うことになりました。

 

もちろん、炭火でピザが焼けるかどうかはあらかじめ演習済み。しかもただのピザパーティーではありません。答志島の海の幸をふんだんに使ったピザパーティーです。

 

エビ、タコ、さわらなどの魚貝類のトッピングだけでなく、新しいご当地グルメとして売り出し中のまるはち丼(島の海産物を8種類使った海鮮丼に、神祭の墨をイメージして作られたわかめと海苔を醤油などの調味料を合わせたタレをつけたもの)のタレも入手しましたし、生地にも乾燥めかぶを粉砕したものを練りこむなど、答志島の海の豊かさが感じられるピザを作りました。

手作りピザ
島の食材をふんだんに使ったピザ

特に人気だったのは、さわらをのせたピザです。まるはち丼のタレ、さわら、アボカド、しめじ、チーズの組み合わせが最高だったみたい。みたいというのは私が食べられなかったからなんだけど・・・。またいつか自分で作ります!

 

「お腹いっぱーい」と言いながらももう1切れ、もう1切れ、とみんなたくさん食べました。そして、デザートにはお決まりのところてんです。ところてんを角状に切るのも、きな粉をかけて食べるのもめずらしいけど、答志島を含む伊勢志摩では割とポピュラーなんです。

お見送り

そうこうしていたら、もう船に乗る時間がやってきました。5月くらいから計画を始めて、色々考えたり準備をしたりしてきましたが、本番が始まってみるとあっという間でした。帰りは答志港から参加者のみなさんを見送りましたが、楽しそうな表情と「また来ます!」という言葉に、今回も成功と言えるかな、と感じました。

 

来年も島女子会をやるかは未定なのですが、島外の人と交流したりする機会は今後も持てたらいいなあ。なんか、島にふらりと一人旅で来た女性と飲み会やったりできたら楽しそうだなあ、とかは以前から考えているのですが。またそんなのも実用化を考えて行けたらな、と思います。