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151 初のぼり The first boy's day

こんにちは、答志島のいがちゃんこと五十嵐ちひろです。梅雨に入って雨も降るし家の中がジメジメするし、ちょっと気分が落ち込んでしまいますが、まずはさわやかな青空を泳ぐ鯉のぼりの写真を見てリフレッシュしましょう!

駐車場の上を泳ぐ鯉のぼり

6月に鯉のぼりなんて季節外れ?そんなことはありません。答志島では今が鯉のぼりの時期なんです。旧暦の端午の節句が今月25日だからです。端午の節句が近づくと、答志地区では港に鯉のぼりが立てられます。初のぼり、2番のぼりと言って、長男が生まれたら最初の年と次の年の家がここに鯉のぼりを上げます。

 

今年は初のぼりが1軒と2番のぼりが1軒あり、2軒とも6月15日にのぼり立てをしました。この日は祷屋祭の日で、漁師さんは仕事がお休み。大抵の人は手が空いていて、ちょうどいい日だったんです。昔の人だったら日柄の良い日を選んだんでしょうが、こういった仕事や他の行事との都合で決めるのが現代流です。

のぼりの下にござが敷かれ、男性たちがお酒を飲んでいる

13時半頃から作業が始まると聞いていたので、大体のぼりが立つかな、という時間に合わせていったつもりが、着いたときには完成していました。なので作業の写真はありません。いがちゃん、気が緩んでいるのでは?

 

のぼりを立てて「ハイおしまい」ではありません。一家の後継ぎが無事に育ったお祝いなので、のぼりを立てたすぐそばで酒宴が開かれ、手伝ってくれた親戚や朋輩を労います。また、作業に参加していない人も、お祝いの為に後からどんどんやってきます。

 

男の子のお父さんやおじいさんは、来てくれた人にお神酒をふるまい、お母さんや、親戚の女性たちはおつまみやお酒の準備が済み、女性たちだけで歓談を楽しんでいました。

 

ときどき、鯉のぼりと一緒に写真も撮っていました。男の子にハチマキと陣羽織を着せたり、寝屋子のお父さんお母さんと一緒に撮ったり。

鯉のぼりと酒宴。片方の家は日よけのブルーシートも張っている。

16時になると、学校や保育所が終わり、港は子どもたちでいっぱいになりました。昔と比べたら子どもの数はずっと減っているんだろうけど、わたしは初めて来たときに結構子どもが多いな、って思ったんですよね。そしてこの時も子どもがいっぱいでにぎやかな島だな、って思いました。

50人くらいの小学生による鼓笛パレードの様子。広場で整列して歌と演奏を聞かせてくれます。
次の日に行われた鼓笛パレードのようす。小学生だけでこの人数。

大人たちも自分の家の子とか、親戚の子とか関係なく見ているんですよね。だから子どもが何人いても、周りに大人がたくさんいれば、それだけ面倒見てくれる人もたくさんいる、って感じ。みんな子育てには最高の島だって言うのを目の当たりしたように思います。いつか身をもって実感できたらいいな、とも思います。

片付けをする女性たち。
最後は女性たちがパッパと片付ける。