こんにちは、答志島のいがちゃんこと五十嵐ちひろです。梅雨入りして、ちょっと肌寒い日もありますが、この雨の日々が終われば夏本番です。5月ぐらいから30度を超えるような暑い日もあって、真夏はどうなっちゃうんだろう、と不安になりますが、暑くて食欲が出ないときでもパクパク食べられてしまう島のスイーツの作り方を紹介したいと思います。久々の島レシピです!
今回紹介するのは、甘くて、お腹に溜まって、それでいてヘルシー。ところてんです。
ところてんの食べ方
ところてんというと、直方体のかたまりを筒に入れて突いて、麺状にして、酢醤油とからし、青のりなどをつけて食べるのが一般的かと思います。わたしも答志島に移住してくるまではその食べ方しか知りませんでした。
しかし、答志島を含む鳥羽市周辺では、ところてんは甘いものとして食べることが多いのです。わたしが初めて食べたのは、突かずにサイコロ状に切って、きな粉と砂糖をかけたものでした。触感はつるんとしたゼリー、でも味はわらび餅みたいな感じ。一口でハマってしまいました。黒蜜をかけたり、砂糖だけをつけて食べたりすることもあるそうです。
ところてんの素となるテングサは海女さんが採る海藻です。海女さんはこれを使ってところてんを作り、朝の漁と昼の漁の間の休憩で食べるんですって。その時の食べ方がすごく豪快なんですよ。
なんと羊羹のような塊のところてんを手でつかみ、砂糖をつけてガブリといくんだとか。その為手で持ちやすいように固めに作るようです。実際に見たことは無いので、伝説のような話かも知れないけれど、海に潜って口の中が塩辛くなっているのを、砂糖をつけたところてんをかじって中和する、というのは決して眉唾ではなさそうです。
そんなところてんの作り方を紹介しましょう。
材料
4人前くらいになると思います。
- テングサ 20g
- 水 6カップ
- 酢 大さじ1/2
- きな粉 20g
- 砂糖 20g
- 塩 少々
用意するもの
- 鍋
- ザル
- お玉
- タッパー
- ふきん(こし布)
- バット
- 包丁
手順
①テングサを良く水洗いする。
このときに出てくるよごれが独特のニオイの元になるので、水の濁りがなくなるようにしっかり洗いましょう。
②水3カップにテングサを10分浸してふやかす。
火にかける鍋を使って大丈夫です。
③水とテングサに酢を加えて火にかける。
煮立った湯に入れるのではなく、水から火にかけてください。弱火から中火です。煮立った時にあふれないよう、水位が鍋の真ん中以下になるサイズの鍋を使いましょう。酢を入れるのは、そうするとつるんと食感が良くなるからなんです。
④少し煮立ってきたらかき混ぜる。
海藻の強い匂いが漂ってきます。人によっては苦手かも知れませんので、同居人がいる方は要注意です。
⑤完全に沸騰したら残りの水3カップを足す。
再び煮立つまで待ちましょう。
⑥粘り気が出てきたら、バットの上にふきんをかぶせたザルをセットし、鍋の中の液を流し入れる。
大分粘り気が出てきているはずです。ある程度の粘り気になったら火からあげるのですが、どのくらいの粘り気というのが説明が難しい。めかぶくらいと言えば伝わるでしょうか。それよりも少しサラサラでもかまいません。
⑦2~3時間おいて固める
たくさん作った場合はもっと時間がかかりますが、分量通りでやればこのくらいの時間で固まるはずです。
⑧タッパーに入るくらいの大きさに切って、水(分量外)に浸し、冷蔵庫に入れる。
水は何度か換えた方がところてん特有の臭みがなくなります。
⑨十分に冷えたら、1cm角程度のサイコロ状に切る。
⑩きな粉、砂糖、塩を混ぜたものをところてんにかけて完成。
最初にテングサをしっかり洗うこと、出来上がったら水を入れ替えることでところてん特有の臭みが大分消えるので、ところてんというよりは水ゼリーといってもいいかも。
冷蔵庫に保存し、1日1回水を換えれば1週間くらいは持ちますよ。できたところてんを火にかけて溶かして、フルーツ缶の具材とシロップを使ってフルーツゼリーにしたり、コーヒーゼリーを作ったり、アレンジも楽しめます。
わたしは、ところてんを貰ったり作ったりしたら、毎日おやつに食べます。全然飽きません。お通じも良くなるし、おいしいし、いいことしかない。今年も暑くなりそうな夏を、ところてんで乗り切りたいと思います。みなさんもぜひ、作ってみてくださいね。
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