お待たせしました。すでに恒例になっている答志弁講座、第五回目。講師は移住2年生の五十嵐ちひろです。今回のテーマは格助詞。「は・が・の・に・を」のように言葉と言葉の間に入ってくる言葉。そうなんです。答志弁ったら、格助詞でブログ一つ記事が書けるほどなんです。
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ん:に
どこどこに、誰々に、何々しに、の「に」これを「ん」と言います。
例)
「そこで五十嵐んおうたわ」(そこで五十嵐に会ったよ)※おうた:会った
前にわかめの刈り取りするときに、島の人は「わかめきりんく」と言う、と書きましたが「切りに行く」⇒「切りんいく」⇒「きりんく」と変化したものです。※わかめ香る町、和具参照
「~のに」と言うときも「~のん」と言うので、「言ってくれればよかったのに」と言いたければ「ゆーてくれりゃよかたのん」となります。
格助詞の「に」って強調して言いたいときもありますが、そんなときも「んー!」と強調します。「家じゃなくて納屋に!」なら「家やのーて納屋ん!」
がの:の
な:が
誰々が何々する、というときの「が」が「な」になります。
例)
「こいも片づけてくか?」(これも片づけようか?)※こい:これ
「ええ、ええ、おいなしるんて」(いいよ、いいよ、私がするから)※おい:おれ、私 しる:する 第三回答志弁講座参照
例)
「まー、飲みすぎじゃん、顔なあーけぇがー」(もう、飲みすぎだよ、顔が赤いもん)
わい:を
「~を○○する」の「を」を「わい」と言う場合があります。「船わい操縦しる」で「船を操縦する」になります。この「わい」を聞くとなぜか「おお!答志弁きた!!」と言う気分になります。
こんな例を挙げてみると、最初の頃に「何しゃべっているか理解するのに苦労した」というのが分かると思います。文字で読んで、文法上理解できたとしても、実戦で使えるか、聞き取れるかって言うとなかなか難しい。答志弁を解するようになりたかったら、頻繁に足を運ぶ、もしくは住んでみることが一番です。
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