こんにちは、答志島のいがちゃんこと五十嵐ちひろです。久々の答志弁講座、いきたいと思います。随分長いことサボっちゃっていましたね。
今日紹介するのは、なんで今まで紹介していなかったのか、と思ってしまうような初歩の初歩です。
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ヤア
「お嫁さん」「妻」という意味です。「のげのヤア」と言ったら「あんたの嫁さん」という意味です。家を「や」と呼ぶことから家にいる人という意味で「ヤア」と言うんだとか。数年前にNHKで製作された答志島を舞台とした特別ドラマのタイトルは「ヤアになる日」でした。島の雰囲気が分かって結構面白いですよ。
テイ
妻がヤアなら夫はテイです。ちゃんと聞いたことは無いけれど「亭主」から取ってテイなのかな?ちなみに「おらげのテイが(うちの夫が)」というときに親指を立てる動作をするのも時々見かけます。
がいええ
「とっても良い」という意味です。初回で「はざん(だめ)」を紹介しているのに、良い方を紹介していないとはなにごと?これは「がい」と「ええ」の二つの言葉がくっついています。「がい」は「大きい」とか「とっても」のように強調する意味があります。それに「ええ」つまり「良い」が訛ったものがついて「がいええ」です。「大きな」という意味で使いたければ「がいな船」のように「がいな」とつければ通じます。
ちなみに菅島では「がい」は「大きい」ではなく「たくさん」という意味なんですって。なのでもし答志の人が菅島の人に「がいな魚がおる!」と言って1匹の大きな魚を指さすと、菅島の人は「1匹やねーか!」となってしまいます。
「~の」と「~な」
答志弁の敬語は語尾で聞き分けることができます。目上の人に話すときには言葉の最後に「の」をつけて同輩や年下の人と話すときには「な」をつけます。例えば「寒いの」と言えば敬語、「雨やな」と言えばタメ口ということです。
説明するのは簡単だけど、全く使い分けられる気がしません。イタリア語で敬語を話せと言われる方がずっと簡単に感じます。(※イタリア語の敬語は外国人にとっての難関の一つです)30年使い続けた言語の中に無いルールをいきなり加えるっていうのは、全く違う言語を覚えることよりも難しいんです。
おおきん
「ありがとう」という意味です。関西弁の「おおきに」と一緒ですね。「おおきん」だけでも使えますが、「おおきんの」「おおきんな」などのように言うことが多いです。観光客でも使いやすいですね。海外旅行に行くときにその土地の言葉で「ありがとう」だけ覚えて行くように、答志島でも「おおきんの」だけ使ってみるのもアリですよ。
なんも
汎用性の高い言葉ですが、否定するときに使うことが多いです。質問されたときに「なんも」と答えれば「いいえ」という意味で、「なんも○○なことあらへんぞ」なら「全然○○でない」という意味に。また、お礼を言われたときにも「なんもやぞ」と返すことができます。相手に「なんもか?(違うか?)」と確認するときにも使えます。
以上6項目、改めて書いてみると、これらこそがまず覚えておきたい答志弁だったように思います。
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陽子 (水曜日, 23 5月 2018 22:18)
初めまして。ネットで答志島を探したら、ここにたどり着きました。私の母が答志島・和具の出身で、毎年夏休みになると島に遊びに行ってました。結婚してからは行けなくなり、画像を探していたところこのブログを見つけました。Instagramもフォローさせていただきました。写真や方言を読んでいたら、懐かしさでいっぱいになりました。これからも楽しみにしています。よろしくお願いします。
いがちゃん (木曜日, 24 5月 2018 15:58)
陽子さん
子どもの頃に答志島で過ごした経験があるとは羨ましいです。
懐かしい場所を思い出す手がかりになれば幸いに思います。
タカヒロ (水曜日, 30 10月 2024 08:08)
答志弁懐かしいです。私は76年前答志島で生まれ、2歳まで過ごしました。小学校の頃夏休みは答志島の婆バアさんの家で過ごしました。その頃の答志島弁が蘇りました。今は東京住まいです。時々サイトに伺います。