こんにちは、三重の離島答志島から、地域おこし協力隊の五十嵐ちひろがお送りします。
昨日長斧祭りが行われました。答志島では「ちょんのはじめ」と呼ばれています。20年ごとに遷宮(本殿の建て替え)がある美多羅志神社では、今年の6月3日にお木曳(新しい本殿を建造するための木材を境内に運び入れる行事)が行われます。お木曳の際にご神木を乗せる「お木車」の製造に着手する前に行う祈祷が「長斧祭り」なのです。
祭りとは言っても、先日の船団による御神木の運搬と違い、宮司さん、奉賛会役員、大工さんたち、神社総代、のごく少数のメンバーで祈祷が行われました。
お木車は2輪の車の上にやぐらが乗った山車のような形のようです。わたしも20年前のお木曳の映像をちらっとみただけなので、全貌がよくわかっていません。
お木車の上のやぐらは、その後答志の神祭の舞台の花道に設置して再利用されるそうです。花道についたやぐらは以下の画像に写っています。なんとなくお木車の形が想像できるでしょうか。(ちなみに「お木車」で検索すると伊勢神宮のお木曳の写真がいくつかヒットしますが、答志のものとは形が大きく異なります)
長斧祭りでは、無事お木車ができるようにとお祈り、材木や道具のお祓いがされ、また大工さんたちによって斧はじめの儀が行われます。のこぎり、墨うちなど、実際にこれからお木車を作るにあたってする作業の一つ一つを儀式として行います。
それぞれ道具を持ちだして、「エイッエイッエイッ」という掛け声とともに、作業する真似をするのです。
そしてお神酒をいただいて長斧祭りは終了です。奉賛会長からは、お木曳の成功を願う挨拶がありました。
こんな小さな行事でも20年に1度のこと、次の世代に伝えるために、ひとつひとつ記録を取ります。わたしもただ見学するだけでは申し訳ないので、ビデオ撮影を手伝わせてもらいました。このブログの記事ももしかしたら20年後、どこかで役に立つかも?
オマケ↓↓ 前日に青年団が御神木の皮剥ぎをしていました。
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