お盆も帰省せず島の暮らしを満喫中、五十嵐です。
お盆といえば、日本全国津々浦々で正月と並んでもっとも大切な年中行事とされています。ここ答志島でも例にもれず、お盆は特別重要な行事であり、やることが盛りだくさんです。これに合わせて帰省する人も多く、この1週間ほどは本当に島の人口が増えていました。
正直に白状すると、私自身はお盆のあれこれをやったことが無いため、今いちお盆ってどんなものなのか分かっていません。なんとなく、祖父母の家に行ってちょうちんを目にした記憶があったり、世間ではたき火をしたり精霊馬を作ったりするらしい、と知っている程度のものです。
つまり、ベースとなる知識がゼロ・・・。その状態で、昔からのやり方でお盆を執り行う島のお盆を紹介するのはまずムリ!ということで、今年は断念しました。お盆って難しいです。ホワイジャパニーズピーポーです。
なので、最終日の精霊舟流しの様子のみお伝えしますので、写真をお楽しみください。
精霊舟を飾る
精霊舟は「団子の子」と呼ばれる中学生の男子たちが作ることになっています。昨日のうちに作られましたが、これは人には見られてはいけない作業で、特に女性は縁起が悪いと近寄ることを固く禁じられています。とても興味があったのですが、「こればっかりは勘弁してくれよ」と釘をさされたため、今日できあがった姿を楽しみにすることにしました。
※修正:団子の子たちは手伝いや手間取りのみで、精霊舟を作るのは決まった家の人たちだそうです。(2017.8.24)
送り出す準備
精霊舟の船尾のあたりにある竹筒に住民たちが、線香を供え、送る準備を行います。そして出航前には潮音寺の和尚さんが、お経を唱えてくれます。この間ずっとほら貝の音が鳴り響いています。
ほら貝が鳴り始めたら、住民はすべての扉や窓を閉めて家の外に出なければなりません。舟に乗ってあの世に帰るご先祖様たちが、間違って戻ってきてしまうことを防ぐためです。
精霊舟の出航
公民館の前から、港まで精霊舟が移動します。狭い道はゆっくりと進みますが、浜と呼ばれる海沿いの通りに出たら一気にダッシュです。みんな家の外に出ていなければならない為、舟の通り道や堤防に陣取って精霊舟が運ばれるのを見ています。
いざ、精霊舟が乗った漁船が出航すると、運び手の人たちは「お清め」に海水を掛け合います。なんだか、真面目にやっているはずなのに、楽しそうなことが多い。
舟を運ばずに見ていた人たちも、各々海水をなめて身体を清めます。
ビンゴで時間をかせぐ
精霊舟を乗せた漁船は、沖へ行き、そこで精霊舟を流します。沖まで運ぶ理由はやはりご先祖様が家まで帰って来ないように。
その間島に残った人たちも家に入ることはゆるされません。かといって何もせずぼーっと待っているのも大変なので、ビンゴ大会を行います。昔は子ども相撲なんかをやっていたようですが、少子化の影響もあり、今はビンゴになっています。ちょっと面白いけど、真面目にやっていることです。
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